怒りの涙/トゥ・キングダム・カム
ザ・バンド
1968/7/1
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Music From Big Pink (Remaster) (紙ジャケ)
Music from Big Pink

The Band - Tears of Rage
http://jp.youtube.com/watch?v=DI6QdS3jiT8

ザ・ウェイト
ザ・バンド
1968/6/26
宴もたけなわアメリカ大統領選挙。
例によって音楽が盛り上げ手段として使われています。
共和党マケイン氏は、ロッキーのテーマに乗って負けいんしないよう悲壮な表情、
一方、優勢を伝えられる民主党のオバマ氏は、貴方が出たら即当選のボス、ブルース・スプリングスティーン兄貴登場。
生で演奏でござい。
何かを作ることを放棄しお金を右から左で儲けようと日々画策して来て自業自得で自爆の日ももう僅か、
無理やりアッパーな気分になるべく叫んでいるその姿、戦争だけはおっ始めるなよ、ほんとに。
と心配する。
音楽を使うなら、今、まことに相応しいのは、共和党はビー・ジーズのステイン・アライヴ、
そして民主党はその双子歌、
ザ・ウェイト
〜The Weight
ザ・バンド

だと思います。それでそれを誤魔化す事無く受け止めろや。
1968年6月28日からの首筋に匕首を。

1stアルバム”ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク”から。

♪
俺は引きずられる様にナザレの町に入っていった
ほとんど死んだような気分で
ただ場所が欲しかったんだ
とにかく横になれるところが
「なあ、旦那、教えてくれよ
どっかにオイラの寝床は無いかな?」
ヤツはニヤッと笑いやがって、俺の手を握って
「ねえよ!」
それだけ言いやがった
尻から荷を降ろしなよ
降ろして楽になりな
尻から荷物を降ろせよ
そんでアンタは俺にその荷物をおっかぶせることが出来るってもんだ
俺は自分のカバンを拾って
じっと隠れるヤサを探しに行った
その時だぜ、俺はカルメンと悪魔が手を取り合って歩いて行くのを見たんだ
俺は言ったね
「おい、カルメン、さあ、下町にくり出そうぜ。」
女は言ったね
「アタイは行きたいんだけど、このダチがしつこく付きまとうの。」
尻から荷を降ろしなよ
降ろして楽になりな
尻から荷物を降ろせよ
そんでアンタは俺にその荷物をおっかぶせることが出来るってもんだ
うるせえな、ミス・モーゼ
アンタが言えることは何もねえんだ
それはまったくルークと同じ
ルークは最後の審判の日を待っているんだぜ
「なあ、ルーク、俺のダチ公、アンナ・リーのことは一体どうするんだ?」
ヤツは言ったね
「頼みがあるんだ、てめえに
ここに居て、アンナ・リーの面倒を見てくれねえか?」
尻から荷を降ろしなよ
降ろして楽になりな
尻から荷物を降ろせよ
そんでアンタは俺にその荷物をおっかぶせることが出来るってもんだ
キチガイ野郎のチェスターは俺について来た
そんで霧の中で俺を捕まえたんだ
ヤツは言ったさ
「俺はお前を訴えてやる
俺のかわいい犬のジャックを盗みやがったらな」
俺は言ったよ
「ちょっと待てよ、チェスター
わかってるだろが、俺は呑気で平和な男だぜ。」
ヤツは言った
「それはOK、まったくOK、
兄ちゃんよ、じゃあ暇が有ったらアイツに餌でもやっておいてくれや」
尻から荷を降ろしなよ
降ろして楽になりな
尻から荷物を降ろせよ
そんでアンタは俺にその荷物をおっかぶせることが出来るってもんだ
急行をつかまえてくれ 今すぐ
俺を一緒に連れてってくれよ
俺のカバンはもうそろそろスッカラカン
もう潮時だとマジで思ってるんだ
ファニーのところに帰らなきゃいけねえ
わかってるだろ
アイツだったんだ
誰もかれもとの厄介事をおっかぶせてここに俺を送り込んだのは
尻から荷を降ろしなよ
降ろして楽になりな
尻から荷物を降ろせよ
そんでアンタは俺にその荷物をおっかぶせることが出来るってもんだ
ひああああーあああ
♪
これこそ、米国の頭となるべき男が、歌うべき歌。
わかってるだろが。
今なら。
(山)2008.11.4
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The Band - The Weight (Live-1970)
http://jp.youtube.com/watch?v=2-xQoNDFwlE

アイ・シャル・ビー・リリースト
ザ・バンド
1968/7/1
えらく簡単な歌です。
テンポは人肌でスロー。
コードは繰り返し。
歌詞はうっかりすると英語のままで、タイトルだけで意がわかる。
誰でも聴けるのは当たり前、演るのも出来る。
アマチュアからプロまで。
そして気持ち良くさせてくれる。
作者はボブ・ディラン氏。
託されて演る権利筆頭は
ザ・バンド
1968年7月1日リリーストのアルバム、
”ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク”のラスト
に収録。
そのわかりやすさ、やりやすさ、全てが罠。
正に全部が裸にされてしまいます。
やっているその人が。
音楽に対する態度、そればかりかその人の生き方までが。
恐ろしいことに。
一番の罠、それは甘えることが出来ること。
メロディにも、そうコードにも、歌い方にも。
それでいいのかと言えば、
俺は違うと思う。
これほど苦しい歌は無し。
これほど苦しい歌を、苦しく唄っているのは、ザ・バンドのリチャード・マニュエル氏。
だから
簡単だけど、簡単に演奏出来るはずはありません。
一回演るたびに命が削られていく、大リーグボール3号みたいだと。
白い血。

♪
人は言う すべてが取って代わられることが出来ると
人は言う どんな道のりも近くは無いと
そう、だから私はみんなの顔を覚えてる
私をここに置いたすべての男の
私は見ている 私の光が輝いて来ているのを
西に沈み東から昇って来る
もうすぐに もうすぐに
私は解き放たれるであろう

人は言う すべての人が保護を必要としていると
人は言う 誰もがどん底になる運命だと
それでも私は自分の影を見ている
どこかとても高くに有る この壁の上の
私は見ている 私の光が輝いて来ているのを
西に沈み東から昇って来る
もうすぐに もうすぐに
私は解き放たれるであろう
今、あそこで、ある男が立っている
この孤独な群衆の中
男、自分には責められる所以など無いと言い張る男
そして一日中、私は聞く
彼がわめき叫ぶのを
俺はハメられたんだとただただ叫んでいる
私は見ている 私の光が輝いて来ているのを
西に沈み東から昇って来る
もうすぐに もうすぐに
私は解き放たれるであろう
♪
1番も2番も3番も、まず苦が有り、そして希望、それどころじゃないな、
確信がそれを受けてます。
その間には何も説明が無く、物凄い断絶が。
何故、それでも、そんな風でもリリーストされるのか。
このままではわかりません。
自分がそれほど強靭な存在だと言うのか、
空しいカラ宣言してるだけなのか。
前段の苦は誰にでもわかる誰でも一度は経験していること。
時間がすべてを解決してくれると言うことなのでしょうか?
それではなはだ納得したい気持ち、常にあるんすけど、
リチャード氏の歌声が、いつも相反して聴こえるので、
いまだに解決することが出来ませぬ。
いつリリースト出来ますか、不明。
(山)2009.1.6
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Music
from Big Pink
Music
from Big Pink

I Shall Be Released (The Band)
http://jp.youtube.com/watch?v=Ore6K3ESTLc
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