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ろっくす超大特選盤

スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー
ロバート・パーマー
1974



振り返ってまた振り返る火曜日は「大切な盤」。

スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー
ロバート・パーマー兄さん
1974年のソロ1作目です。

前回、感謝させて貰ったのは4年前、2003年3月29日土曜日。
その時の文章はつうと

「パーマーさんのソロ1作目。買ったの、そりゃ本当に良かったねぇと心から言えるアルバムはそんなにあるわけじゃないけどこれはそんなアルバムです。
ニューオリンズとNY録音。パートナーはリトルフィートのローウェル・ジョージ。
バックはニューオリンズ・超絶ファンクバンド、ミーターズの面々。NY録音ではグルーブ魔術師バーナード・バーティが参加。
ローウェルは各曲にスライドで絡んでおります。そうなんです。
このアルバム、ローウェルさんにとっても夢のアルバム、ミーターズをバックに弾くなんてねー。バーナードさんちゅうのも凄いが。
パーマー氏との曲共作は「ブラックメイル」、不思議なことにローウェル色薄し。
パーマーさんはあくまでもクールながら時に嬉しさで激情をほとばらして歌います。伝わってくるぞ。
最後の大作「Through It All There's You」がおそらくNYセッション。
一聴してわかるバーディ・シャッフル。ハイハットがもう見事で。まったく凄いドラマーじゃ。あ、これだけはローウェルさん、おそらく参加せずです。
歌、演奏、曲、全てが極上の一品。英国人ニュオリンズ詣盤の中でも最高の一枚だと言ってしまおう。
なぜかトゥーサンさんが制作上絡んでないのが不思議です。」

不遜にも師匠たちの名前を呼び捨てにしとるわ。この席を借りて心から陳謝。すんません。
それにしても・・・・俺、どうやってこれ調べたんだろう。あはは。
何しろ、クレジットがまるで無いレコードなんで、えろう苦労して世界中探索したような記憶が。

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もちろん今でも愛聴盤です。何しろ怪物アルバムすから。何回聴いてもシビレっぱなし。
前に書いたことにいささかの変更も有りません。
んー、願わくば、各曲に参加のミュージシャン達、詳しく知りたいよー。NYセッションのメンツは特に。ベースはチャック・レイニー師だろうか?

スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー

作はアラン・トゥーサン父さん。元は唄う自動車修理屋さんことリー・ドーシー同志。
アレンジがまるで変わって突進ヴァージョンになってるとこがミソさ。



通りを歩きながらちょっとばっか反撃
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
アイツを見失わないようにしなきゃ
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
奥さんどうにかして持ち上げなきゃ

俺は言った
「あー別に問題無いんじゃないの、たまにだから、お友だちになるのは。」
アイツは俺を車に乗せた
アイツは言った
「アンタが自分に別にやましいとこ無いと思うんだったら、私に私に何か悪いと思った方がいいんじゃないの。」
ぎゃ俺は弁解した
「あー、それはそのえーと、それはそうゆうことじゃなくて、あー、一体何を考えてるの・・・」
俺は俺の時間で好きにすることを見つける方がいい
要は、俺は完全に捕まってしまったつうこと

通りを歩きながらちょっとばっか反撃
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
何とかスッキリしたいもんだ
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
女王様をどうにかして持ち上げるぞ

うまい言い訳をしなきゃいかん 何とかして言い訳を 嘘うまくつかなきゃ
嘘かよ
ママはただ俺を見つめてる 俺はと言えば あー、狂いそう
こうもりみたいな目で見ないで
ぎゃ俺は弁解した
「あー、それはそのえーと、それはそうゆうことじゃなくて、あー、一体何を考えてるの・・・」
俺は俺の時間で好きにすることを見つける方がいい
要は、俺は完全に捕まってしまったつうこと つうこと つうこと

うまい言い訳をしなきゃいかん 何とかして言い訳を 嘘うまくつかなきゃ
嘘かよ
ママはただ俺を見つめてる 俺はと言えば あー、狂いそう
こうもりみたいな目で見ないで

通りを歩きながらちょっとばっか反撃、サリーに
通りを歩きながらちょっとばっか反撃、サリーに
通りを歩きながらちょっとばっか反撃
通りを歩きながらちょっとばっか反撃



参った。参ったのは俺。難しいぞな。この歌。タイトルからして。
「スニーキン」てのは「こそこそ」とか「内密に」とか「卑しい」とかって意味らしく、
「サリー」はサリーって名前の他に「反撃」とか「突進」とか「殴りこみ」とかって意味で、その二つをかけたんだな。
ってことで、何かやましいことをした旦那が怒ってる奥さんを追っかけて情けなく弁解してる歌と解釈いたし申した。
が、
正解でしょうか?
まるで違ってたりして。あはは。その時は・・・

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通りを歩きながらちょっとばっか反撃。

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(山)2008.1.29.



↑オランダ盤

スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー
ロバート・パーマー
1974/11


おんなじの三回目挑戦です。
どうも前回の訳だと釈然とせんで。
米LA警官実録TVドラマ「サウスランド」で

Sneakin' Sally Through The Alley



「路地裏で売春婦買ったってことだな。」

てセリフが出てきて合点。そうゆうことかとやり直すぞ。
さて

人間天使カスティエル、ロバパーさん、
Robert Allen Palmerさん、
1949年1月19日英国西ヨークシャーはメトロポリタン・ボロー・オブ・カークリーズはバットレイ生まれ、
根気我慢無骨穴男、山羊座水瓶座寄り。
父上はマルタに駐留してた英国海軍の諜報官、
生まれてすぐにバットレイから北ヨークシャー州のスカボローにお引っ越し、
ガキの時分から米軍ラジオで聞いてブルース、ソウル、ジャズにぞっこんになったロバさん、
ハイスクールで15歳の時、最初のバンド、The Mandrakesに加入します。
メジャーでの初ブレークは1969年The Alan Bown Setからヴォーカルのジェス・ローデン師が脱退して
ロンドンに招かれてセットのシングル"Gypsy Girl"を唄うことになってから。



The Alan Bown! - 'Gypsy Girl' (1969)
https://youtu.be/79hqrKgb7eE

若い!
同年発売4作目アルバム

The Alan Bown!

は元々ローデン師のヴォーカルで録音されてて米ではその仕様で発売されたんすが
かのシングルがまあ成功したもんでロバさんのヴォーカルで差し替えて発売、
メディアからエレガントで奥が有るスタイルのソフィスティケイテッドなものと評されて
1970年次回作アルバム”Listen”をもって脱退、
女性歌手エルキー・ブルックス嬢を華とする12人編成のジャズ・ロック・バンド”ダダ”に参加、
それがヴィネガー・ジョーに発展、
ロバさんはリズム・ギターとヴォーカル担当で
アイランドと契約して3枚のアルバムをリリース、
メディアでの評判高きもブレークすることなく1974年3月に解散、
即、アイランドはロバさんとソロ契約、
次代のロッド・スチュワート兄貴と相当期待をかけられてたか
ニュー・オリンズ、ニューヨーク、ナッソーのコンパス・ポイントと股にかけての録音敢行、
バックにそうそうたるメンバー起用するも臆することなく堂々と歌唱して
同年1作目アルバム



スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー
Sneakin' Sally Through The Alley


発売です。
プロデュースはアイランド専属のスティーヴ・スミス師。
米107位。
そこで白眉となったは冒頭の三部作、
まずはリトル・フィートの”セイリン・シューズ”カバー、
これはこないだやりましたのでそこで見ていただくとして

お次

ヘイ・ジュリア
Hey Julia


ロバさん作。

バックメンツは
Guitar – Brian Auger's Oblivion ExpressのJim Mullen師
Bass, Marimba, Percussion – Robert Palmer
Percussion – ココモのJody Brown師
Backing Vocals – Robert Palmer, シーシェルズのVicki Brown嬢

さすらい人、厄介な女性にぞっこんとなる

Robert Palmer Sailin' Shoes- Hey Julia- Sneakin' Sally Through The Alley
https://youtu.be/GNw8U4aCgjE


ROBERT PALMER - Hey Julia
https://youtu.be/wfz16OCp9hU




Hey, hey julia,
 おいおいジュリア

you're acting so peculiar
 様子が変じゃんか

I know I'd never fool you in a million years
 そうだよ俺は何百年経とうとお前を騙したりするつもりは毛頭ないんだってば


A horn section you resemble
 お前に似てるホーンセクションと

and your figure makes me tremble
 お前のスタイルに俺はビリビリ来てるんだ

And I sure would like to handle what's between your ears
 確かにまあお前の頭ン中を言う事聞かせたいとは思っておるんだがな


You're a temptation to a man
 男にとってお前さんは魅力そのもん

I could not resist you and I won't if I can
 俺はお前には逆らえないさ
 できたとしてもしやしない

You're so unexpected
 お前はそりゃもう何をするかわかんねえし

and whatever you injected
 お前がぶち込んだもんはなんだって

made me feel how I felt when I sang
 俺が唄った時俺が感じたてたことを感じさせてくれたんだよ


Hey, hey julia,
 おいおいジュリア

you're acting so peculiar
 様子が変じゃんか

I know I'd never fool you in a million years
 そうだよ俺は何百年経とうとお前を騙したりするつもりは毛頭ないんだってば


You're a strain on my eyeses
 お前を見ると目ン玉ぱっちり

and you're full of surprises
 お前の全身、びっくり仰天

Love materializes soon as you come near
 近づいて来りゃあ即、惚れちまう


There's a sensation you create
 お前がかもし出すその戦慄

Robs me of my sleep
 俺の眠気はぶっ飛んで

and I've forgotten the date
 今日が何日かも忘れちまう


My head started spinning
 俺のオツムはグルグル回り出しちまったんだ

soon as you started singing
 お前が歌い出したとたんに

And like a fish I just rose to the bait
 魚みたいに入れ食いで餌に喰い付いちまったんだよんよん


Hey, hey julia
 おいおいジュリア

with your crazy sense of humor
 お前の冗談はイカれとるぞ

You turn fact into rumor soon as you come near
 近くに寄れば即、事実を噂話に変えちまう


A horn section you resemble
 お前に似てるホーンセクションと

and your figure makes me tremble
 お前のスタイルに俺はビリビリ来てるんだ

And I sure would like to handle what's between your ears
 確かにまあお前の頭ン中を言う事聞かせたいとは思っておるんだがな


You're a temptation to a man
 男にとってお前さんは魅力そのもん

I could not resist you and I won't if I can
 俺はお前には逆らえないさ
 できたとしてもしやしない

You're so unexpected
 お前はそりゃもう何をするかわかんねえし

and whatever you injected
 お前がぶち込んだもんはなんだって

made me feel how I felt when I sang
 俺が唄った時俺が感じたてたことを感じさせてくれたんだよ


Julia, you're a danger
 ジュリア、お前は危ねえ女

just like giving sweets to strangers
 まるで客に菓子をふるまうが如し

And I think it's time I took you in hand
 思うに思い知らさにゃいかん時が来たようだなー

へいんへいん・・・



いい曲だわー

盛り上がったとこで〆はニュー・オリンズの大魔王
アラン・トゥーサン父さん作


↑米プロモ盤

スニーキン・サリー・スルー・ジ・アリー
Sneakin' Sally Thru The Alley



↑オランダ盤裏

カバーで元は世界最強の唄う自動車修理工、リー・ドーシーおじさん、
名盤と誉れ高き1970年アルバム"Yes We Can"収録、
バックは当地最強バンド、ザ・ミーターズで
シングルカットされて


↑米盤

Lee Dorsey - Sneakin' Sally Thru The Alley [7"] - 1970
https://youtu.be/JBWcK1VtUcs


コケ申したもミドル・セカンド・ライン・ビートのこれがイカしたもんで

Allen Toussaint, Sneakin' Sally Through The Alley
https://youtu.be/YBFzrqpDxtA


父さんもこよなく愛するのを勇躍堂々カバー!
シングルカットもされの
コケ申したが
バックは

Slide Guitar – 出ましたLowell George師匠、

The Meters
Art Neville – keyboards
Leo Nocentelli – guitar
George Porter, Jr. – bass
Simon Phillips – drums

Backing Vocals – Robert Palmer
Harmonica – 元グラハム・ボンド・オーガニゼイションでダダ時代からのお付き合いSteve York師
Percussion – Jody Brown

かっこいいにもほどがある


↑米盤

PV
Sneakin' Sally Through The Alley
https://youtu.be/trtrtVBtIxQ




Sneakin' sally through the alley
 路地裏で女を買った

Sneakin' sally through the alley
 路地裏で女を買った

Sneakin' sally through the alley
 路地裏で女を買ったんだ

Trying to keep her out of sight
 見つからないようにせねば

Sneakin' sally through the alley
 路地裏で女を買って

When up pops the wife
 何とカミさんと急に出くわした


I said, ah I can't find
 言ったのよ、
 「えと、理解できん、おかしかないだろ、

nothing wrong with being
 ただの知り合いなんだから

friends cos sometimes
 だってたまに

She lets me use the car
 車を使わせてくれっていう仲ってもんなんだし。」

She said
 アイツは言ったね

if you can't find
 「別に

nothing wrong with your mind
 やましく無いって言うんなら

You'd better
 アンタ、

You'd better
 あの女と

find something wrong with her, her
 あの女と何、イケないことしてたかキチンと言えるんでしょうね。」


So I began to explain
 で俺は弁解し始めた

ah that it wasn't just ah what
 「えと、それはだな

just ah what
 それはただ

just ah what she thought
 ただあの女がその気になってただけで・・

I'd better find something to do with my time
 まったく時間つぶしなら何か別のこと見つけりゃ良かったんだが

The fact is I've just been caught
 な時に引っ掛けられたてのが事実さ。」


Sneakin' through the alley with sally
 路地裏で女を買っちまったんだ

 わ、おーう

 わ、おーう

 買っちまった買っちまった

ハモニカぽえ〜〜〜

Get it
 頼むよ

Get it
 わかっとくれ

 いかん汗汗汗汗

Sneakin' through the alley with sally
 路地裏で女を買っちまった

Trying to get away clean
 何とかうまく切り抜けなきゃ

Sneakin' through the alley with sally
 路地裏で女を買っちまった

 うおおおおおお

When up pops the queen
 女王さまが突如お出ましの時にゃあ


Trying to double talk,
 煙に巻こうとして口から出まかせ言って、

get myself in trouble talk,
 自爆して

catching myself in lies
 気がついたら嘘ばっかついて

Catching myself in lies
 嘘に嘘を重ねてる


Mama just looked at me
 カアチャンが俺をにらんでる

as if I was, crazy
 まるで俺が、イカれた野郎と思ってるみたいに

And didn't even bat an eye
 瞬きもせずに


So I began to try to explain,
 だもんで俺は弁解し始めた

that it just wasn't
 「えと、それはだな

just wasn't what she thought
 女がその気になったわけじゃなくて・・・

 おーおおお

I'd better find something to do with my time
 まったく時間つぶしなら何か別のこと見つけりゃ良かったんだが

The fact is ah just been caught,
 な時に
 うわああああああ
 引っ掛けられたてのが事実さ。

just been caught
 引っ掛けられたんだよ。」

 うおおーお、うおおーお

Sneakin, sneakin, sneakin
 こっそり、こそこそ、こそこそ


Trying to double talk,
 煙に巻こうとして口から出まかせ言って、

get myself in trouble talk,
 自爆して

catching myself in lies
 気がついたら嘘ばっかついて

Catching myself in lies
 嘘に嘘を重ねてる


Mama just looked at me
 カアチャンが俺をにらんでる

as if I was crazy
 まるで俺がイカれた野郎と思ってるみたいに

She didn't even bat an eye
 瞬きもしやしない

Sneakin' through the alley with sally
 路地裏で女を買っちまった

Sneakin' through the alley with sally
 路地裏で女を買っちまった

Sneakin sally through the alley
 路地裏で女を買っちまったんだよ

Sneakin sally through the alley
 路地裏で女を買っちまったんだ

Sneakin sally through the alley
 路地裏で女を買っちまったんだ・・・



落語でやってもOKな爆笑歌詞です。
口から出まかせ言ってたら最後には

that it just wasn't
 「えと、それはだな

just wasn't what she thought
 女がその気になったわけじゃなくて・・・

と思わず自白してしまうとこがミソ。
各所言い回し工夫凝らして
おかげで2回目の訳でも苦闘させてもらいましたわ
何とかこれで8分は納得。

Robert Palmer - Sailing Shoes / Hey Julia / Sneakin' Sally Through the Alley - 10/13/1979
https://youtu.be/7_QveXWAZoo


5年後のライブです。
むちゃむちゃ歌がうまい!
ギターでLeo Nocentelli師匠!!

でこの新バージョンのビートは70's版ミーターズ・ファンクの
例えば
父さんの1975年4作目アルバム



サザン・ナイト
Southern Nights


の1曲目

AllenToussaint - Last Train
https://youtu.be/HN_NBDz48m0


で聞かれる喰い気味にシンコペめくるめく
して
何よりそれにローウェル師匠のすんげえスライドが絡むってんだから
この世の天国ここにあり。

B面は

アルバムのアウトテイク、ここでしか聞けない


↑米盤

Robert Palmer - Epidemic
https://youtu.be/z2Vx1ZXjlyY

作、ロバさん。
ニューヨーク・セッションでのものと思われます。
とするとバックは

Cornell Dupree – guitar
Richard Tee – piano
Gordon Edwards – bass
Bernard Purdie – drums

スタッフとパーディー師匠、夢の共演。

(山)2018.1.12
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ろっくすロバート・パーマー氏のページ

資料

英語資料

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僭越ながら
ウチのバンド、Lovers Holidayの曲です。
お聞きくだされば幸いです。

http://www.youtube.com/playlist?list=PL3A8FE17D2271FEAA

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