日刊ろっくす 前日のThAnk YoU rocks top back
OK RCサクセション 1983/7 どこぞの国から飛んでくるミサイルと新型ウィルスと訃報はあっとゆうまにやって来てあっとゆうまにいなくなっちゃいます。 いなくなっちゃったことにならせれてる。 「あ、もうそれ駄目、飽きられて視聴率獲れないから。」 翌日はそりゃ大騒ぎ、世の中これで終わっちゃうじゃないかってくらいだったのに。 もう下手すりゃ二日目には何にも無かったかのごとく。 勝手に先読みしてそうしてるのか。それともほんとに視聴率獲れないのか。 大切なこととそうじゃないことが同じ。 ただの「話題」。 騒げば騒ぐほど「終る」早く終わる。 終わらせてしまうのがもし俺らなら、俺らが悪い。 あまりにもショックで早く忘れたいって気持ちも無くただ話題に飽きちゃって終わらせるのなら俺らが悪い。 某国もあまりのことに仰天してるだろな。なんつう国だって。 あんたらこそなんつう国だ。 ![]() 訃報は「終わり」で、名前が有名なら世の中は葬式を勝手にやって終わらせる。 どんなヤツが死んだ?資料を集めろ。「かけがえの無い方を失いました。」誰でも同じかい。 うんざり。終わらせてたまるか。じくじくしつこく続きがあるのだ。音楽は死なない。 ”私は誰よりも彼を愛してました”って顔をみんなしてる。二日目は。 俺は誰よりも彼を愛してなかった。 20年かかってやっとわかりかけたような気がする段階。 偏見がまとわりついて、最初から聴き直して、すりこまれた気持ちが正反対だったと気付いたのは、 いなくなっちまった今だよ。バツが悪いったらありゃしない。 で、少しでもわかったことは、 最初からずっと変わらなかった人だ。 男の中の男。甘えん坊で、情けなくて、弱音を吐いて、怒って、落ち込んで、歌にするソウル・シンガー。 OK ![]() 1983年7月発。 悪いことがこれだけ重なるものかいなってくらい重なった、どん詰まりの状況で作られたアルバムだと聞く。 ハワイ録音。 忌野氏、体調最悪、肝臓の具合が切羽詰り、私事ではのっぴきならぬ事態続出、 周囲からは売れてるうちにどんどん働け稼げ、との圧力すさまじく。録音前用意された歌は無い。 ”私は誰よりも彼を愛してました”って顔をしてた方々は、この時何をしてたのだろう? ![]() 「うんざり」と力の無い「怨み晴らさでおくべきか」と「もう駄目」に満ち溢れたこの音楽は、 それでも大傑作だと思う。 最後の一球になっちまうかもしれないって時の裸の歌群。 ビートルズの匂いがただよい、スタックスソウルの香りのお香、最初に戻らざるを得なかった"初期のRCサクセション"に。 「Oh!Baby」 ![]() しょーもないタイトルで、終わりにしたいやつは終わらせやがれのウルトラ地味歌。 シングルにしやがった。 終わりに出来ますか。こんなしみるの。出来るかよ。 「お墓」 もう既に己の手で作っていた。入るべきとこと入りたくないところ。怖くて怖くて行きたくないところ。 「うんざり」 今、これでうなづかない人はおらず。しかもヤケのヤンパチでハワイ録音だから南だろ、カリプソでやけくそ。 「指輪をはめたい」 ”誰よりも愛してる”はずの連中が、かの歌詞ヤバいんじゃないかとお蔵入りさせたそうな。 最後の最後に残ってるエネルギーを唄ってるこの歌を。そうゆうのをバチ当たりとゆう。 「ドカドカうるさいR&Rバンド」 ”雨あがりの夜空に”を引き継いで、やっぱモット・ザ・フープルだ、モット・ザ・フープル物語だ、 これは自分たちと事務所とレコード会社と、何よりも前で聴いてる人たちへの歌で、 これで騒げるか? と中指立ててます。 自分がいて、唄ってて、でかい音立ててれば、それだけで最高って言うのか?って。 ![]() まったく同じ歌が、全然ウけなかった時と、キチガイみたいに歓迎された時、その両方を経験した人にしか作れん。 いつまでも心の隅に残ってるのは、おそらく、全然ウけなかった時かと思う。 恐ろしくて忘れられないだろうから。 の、えらくしょぼくカッコ悪いたまらない好きなRCサクセションのアルバムです。 (山)2009.7.6 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ![]() OK ![]() 忌野清志郎 / Oh! Baby http://www.youtube.com/watch?v=UIWh_-TnObc |
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