週刊 ちゃぶ通  VOL 248











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編集後記
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<前説小説 ハッパ寿司 第5回最終回>

「説明するよ。この回転寿司は、言ってみればロシアンルーレットなんだ。ある一定の確率で一人の
人間の頭部を破裂するくらいの爆弾が入ってる。確率はとてつもなく低いらしいが・・・。」
「ま、まさか。じゃ何でこんなところにみんな・・・。」
「スリルだよ。そして金だ。金金。お前だって昨今あの家族みたいな連中がその辺にうろうろしてるのは知ってるだろう。ここじゃ一皿喰えば10万円、店に支払い、二皿だと5万円、三皿だと無料、四皿だと10万円、5,6,7,8、9、さっきの家族が狙っていた10皿は1億円だ。
借金返してその後は何とかなる額だろう。もっとも結局世間から搾り取られる運命かもしれん。」
「でも、失敗したら死んじまう。命も無くしてさらに・・・」
「まあ、よく聞け。それがそうじゃ無いんだ。死んだら保険金が降りる仕掛けになってる。
これまた1億円だ。これなら自殺とか心中するよかマシだろう。」
「そりゃそうだが・・・。そんなに払って経営成り立つのか?。だいたいよく非人道なこんな店が開けたな。法律はどうなってんだ。」
「それがあっさり通っちまったんだ。何か強力なコネでもあったんじゃ無いのか。それより大衆の支持があまりにもでかかった。法律前無理やり開いた1号店で長者になった挑戦者をTVでさんざ見せつけたから。
経営は大黒字らしいよ。株価も半年で10倍だ。いざ来ても・・ほら定期的にあんな光景見せられたら、びびっちゃって。皿になんか手を出せるもんか。一皿も喰わないで退場金は20万円なんだよ。



そして俺も払う。
お前はどうする?その赤い寿司喰うのか?」

俺は、言葉にも出せず、手を左右に振った。

「お前は三皿喰って二皿残しだから、多分5万円で済むだろう。知ってるとは思ったが、結局黙ってここに連れてきたのは俺だ。お前の分も俺が払うよ。」
「いや、俺が自分で払う。払わなきゃいけない気がするんだ。」

俺たちは清算ボタンを押した。

店員ロボットがやって来て数を数え、清算カードを置いていった。
「ありがとうゴざいます。清算はカウンタでおネがいします。。」

あんなことが会ってもその辺はぬかりなく店の中はピッカピカに清掃されていた。
新しい客が、そして次々と入ってくる。

「ごイッショに会計なさりますか?」
「いや別々だ。」
俺が最初に支払いを済ました。
「ありがとゴざいました。お口直しにこちらをどうぞ。」ノド飴を差し出された。

次に堂本が
「俺は喰わなかったんだ。」
聞かれもしないのに言った。
「ありがとゴざいました。お口直しにこちらをどうぞ。」ノド飴を差し出された。
封を開いて堂本は口に入れた。

ポンっ。

あの音がした。驚いて店の中を見る。店の中の客が全員こちらを見ていた。
何故だ。
俺はゆっくり横を向いた。
そこにいたはずの堂本がいなかった。正確に言うとクビからしただけは・・・まだいたが。

サイレンがなり、赤ランプが光り輝いた。
”オメデトウゴザイマス。オオアタリデス。それも特別オオアタリデス。”

「お客様のお連れ様がスペシャル大当たりをゲットなサりました。
同伴の方には賞金2億円が支払われます。」
「わ・・・わ・・わ、俺とこいつは身内通しじゃない。ただの知り合いなんだ。」
「それは関係ナシです。ご親族の方にはこちらで調査しまして連絡いたシますからご安心を。
アナタさまのIDカードをお出し下さい。」
俺は何も考えずにカードを出した。
「今、あなたの口座に賞金が振り込まれました。マタのお越しお待ちしております。」

一人で俺は店を出た。
出入り口の上には看板。

「発破寿司 スリルと美味をあなたに。」

階段を下りながら俺は思った。
「二度と来るもんか、こんなとこ・・・・・

それとも

何も知らないやつと一緒に来て・・・俺は何も喰わなかったら・・・





・・・
今回の「発破寿司」、いかがでしたでしょうか?怖いです恐ろしいです。
しかーし、これが逆だったらどうでしょう。寿司の中に当たりが有って命は取られずお金が貰えたら・・
けっこうイケテるアイデアじゃないでしょうか?
採用の際は、わたくしにアイデア金下さいね。ききき。

来週は、新作「戦略会議」シリーズ第一弾をお送りの予定です。怖いか面白いか。さーて。

(山)







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モトリー君 その107
「吸収場所」の巻